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最高裁判所第一小法廷 昭和26年(れ)890号 判決

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人田中栄蔵の上告趣意について。

所論第一点は、結局単なる訴訟法違反を主張するものと解されるし、また、同第二点は量刑不当の主張であるから、いずれも刑訴四〇五条の上告理由に当らない。そして、銃砲等所持禁止令施行規則又は銃砲刀剣類等所持取締令に「匁渡」とは棟区(むねまちすなわち刀身の峯部の柄の窪みの箇所)と鋩子(ぼうしすなわち切先)とを直線で測ったものをいうものと解するを相当とするから、原判決には証拠調の手続又は事実認定に所論のごとき違法を認めることはできないし、その他記録を精査しても同四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって、刑訴施行法三条の二、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 斎藤悠輔 裁判長 沢田竹治郎 裁判官 真野 毅 裁判官 岩松三郎)

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